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チェ コレクターズ・エディション (2枚組) [Blu-ray]

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全身革命家

革命家と革命のリーダーは違う。革命のリーダーにとって革命は政治体制刷新の手段だが、チェは命を賭して一切の政治的解決を拒否し、首尾一貫して革命家であった。生きながら革命という抽象的な概念の象徴であり、破壊や断絶という歴史の中の点を、線として生き、面として他国に広げようとした。だが一人の生身の人間がある概念を象徴し、革命に勝利しても革命家でいつづけることなどできないと誰もが考えた。それが喘息持ちの金持ちの息子であればなおのことだ。ボリビア政権もCIAも、革命軍の仲間すら同じ疑問を抱いた。だが彼は革命こそが自分の故郷かのように慈しみ、革命家を人の高度に成熟した段階だとして、銃を携え山中を歩いた。南米の反米主義の隆盛を背景に彼の革命をロマンチックに描くことを、ソダーバーグは丁寧に避ける。チェは他の共産主義者との連携を拒否し、軍規を乱した隊員を粛清する。起伏のない地味な闘いを継続するため、組織のテンションの維持に苦心する彼の姿は、Tシャツにプリントされた英雄とは程遠い。2作目においてその傾向は強くなり、ボリビアの山中を敗走し続ける一行を突き放すように映す。食料・武器は減り、隊員も苛立ち、CIAが支援する政府軍との情報戦にも破れ、喘息の発作も起き、革命の目的であったはずの農民の支持はついに得られない。行軍を追う映像は単調で、劇的な戦闘も情熱的な演説も美しい回想もない。監督は果敢に革命軍を退屈に撮った。ボリビアでのチェは理論でも実践でも誤謬を重ねた。革命は苦しいがその苦しさが人を革命家へと成熟させると信じ、多くの人に裏切られ、喘息の発作のまま葉巻を燻らした。ただそれだけの不毛な行軍の中、ゲリラの仲間も共産党も農民も、乗っているロバすらも否定して、彼は革命に対してだけ忠実であろうとした。グランマ号から海を眺める彼の目から、革命家としての純度と強度だけは痛々しく伝わる。
チェ コレクターズ・エディション (2枚組) [Blu-ray]
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amadana(アマダナ)
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